真空管アンプの製作:配線用のツイストペア線作り

真空管アンプの製作のまず初めは配線用のツイストペア線作りからです。

音の工房ではアンプ内の配線はほとんどをツイストペア線にしたものを使用しています。
まず、「ツイストペア線」とは2本の線をスパイラル状によった状態のものを言います。中尾彬がストールを巻きつけた「ねじねじ」のような状態にしたものです。

では、なぜわざわざツイストペア線を使うのかと言いますと、このツイストペア線はとても優れモノだからです。
配線された線からは条件によってノイズは発したり、逆に外部のノイズ影響を受けて信号がノイズ交じりになったりすることがあります。
これらの現象を防いでくれるのがツイストペア線なのです。

電流は必ず行きがあれば帰りがあります。つまり、進行方向の線があればその帰りの線もあるのです。行きと帰りの線をツイストによることで、あーら不思議ノイズも発しなければ外部のノイズの影響も受けにくくなるのです。
このツイストペア線のおかげで、雑音ノイズのない透明で美しい音の真空管アンプを作ることが出来るのです。

それほど大事なツイストペア線の作り方は2本の線材の片側を万力に挟み固定して、もう片方をドリルにつけて作ります。
この時、電動ドリルだと簡単にできますが回転が速いため仕上がりが今一つ。
そこで少々手間はかかりますがハンドドリルを使っています。
ハンドドリルだと回転具合、引っ張り具合など手で感じながら巻き上げることが出来仕上がりがとてもよくできます。


手前ハンドドリル、片方を奥の万力に固定しドリルを手加減しながら回していきます。


今回製作したのがこれらのツイストペア線です。

この様に細かなところに手間を掛けることでいいアンプを作ることが出来ます。
音の工房の真空管アンプSK-100はボリュームを最大に回しフルボリュームにしてもスピーカーから全くノイズが聴こえません。まるでアンプの電源が入っていないのかと思うくらいです。
音楽の信号だけを純粋に増幅する、ノイズ混入ゼロだから透き通った良い音が再現できるのです。

音の工房 http://otonokobo.jp/