SK-100に使用している真空管PCL86の選別を行いました。
以前にも「ペア真空管」の記事で書きましたが、通常ペアの真空管選別は真空管測定器などで真空管の特性を計測し似たものを2本組み合わせてペア真空管とします。特にプッシュプル方式の回路では有効な方法です。
しかし、SK-100の回路は超三結のシングル回路ですので通常の方法では正しいペア選別をすることはできません。
そして、PCL86が複合管(3極管と5極管の二つの真空管が入っている)であることともあり実際の回路で動作させデータを取って選別するしかありません。
そこで、実際の超三結回路と同じ回路の試験機を用意して既定の入力信号を入れた時の出力を正確に記録します。
真空管だけを入れ換えて100個の真空管を計測します。
その結果から出力値が同じもの(あるいは近いもの)を2個づつ選んでペア真空管とします。
これで左右のアンプの状態が同じ特性で揃うことになります。