
真空管ラジオの修復と改造です。
今回はラジオの受信部分の修復は行わず、オーディオ部の修復を行います。
ビンテージ真空管ラジオの顔をしたオーディオアンプです。
このラジオ型アンプでスマホの音楽を聴くことが目的です。Bluetoothで接続しワイヤレスでスマホの音楽を聴けるようにします。
2028年にはラジオのAM放送が全国的に停波・閉局し聴くことができなくなります。そうなればこのようなAM放送の受信しか出来ないビンテージラジオは役立たずになります。
しかしこんなノスタルジックな昭和のラジオ、何とか再生して生かしたいものです。
そこでオーディオ部分だけを生かして外部入力型のオーディオアンプに改造すればスマホやCD,レコードからの音を鳴らすことができるようになります。
スマホの音楽をノスタルジックな昔のラジオのスピーカーから聞くなんて何と贅沢なことでしょう。そんな思いを乗せて修復と改造をやってみます。

この真空管ラジオ後面には「MITAKA DENKI Model 506」という銘版が貼られています。

中のほこりを掃除して確認するとST真空管の5球スーパーラジオです。
回路図がありませんのでまず配線をたどって回路図を作成しました。

コイルの断線と真空管の劣化などで受信部分は動作しません。
電源部分は電源トランスは生きていました。整流管80も動作してますがリップルが激しくかなり劣化しているものと思われます。

オーディオ部分は残念ながらスピーカーが壊れて動作しません。このスピーカーは古いもので励磁型ダイナミックスピーカーでした。励磁コイル・出力トランスの両方が断線して修復は不可能な状態です。
スピーカーは新しいものと交換します。同じ口径の北日本音響製16cmのダイナミックスピーカーに交換しました。

出力トランスも新しいものと交換します。

中の配線の状態です。修復・改造する部分の部品配線をすべて取り外してみます。

取り外した部品が上記の写真です。コンデンサと抵抗は再利用は難しくすべて新品交換です。ここまでは想定内でしたが切り替えスイッチが接触不良で分解掃除しても修復は難しいです。切替スイッチも交換が必要です。
そして、電源トランスですが断線はなく電圧も出ていて使えると思ったのですが絶縁抵抗がかなり低くこれを使っていくには品質安全性に問題があります。電源トランスも思い切って新しいものと交換します。

上記回路で改造してみました。
動作はするもののいくつか問題点があります。
ボリュームのガリ音がひどくボリュームを回すたびに大きな雑音が出ます。もちろん分解掃除をしてみましたが改善しません。ボリューム自体の交換が必要です。
それから6ZDH3Aの真空管の内部ノイズがひどいのです。交換が必要な状態ですがこの真空管は中古品しか手に入りません。たとえ入手しても良品の保証がありません。
そこで、6ZDH3Aをあきらめて6SL7と交換することにしました。これに伴いソケット交換と回路の変更が必要になりました。
また、スマホ入力を想定した場合、iPhoneの出力が小さいため対策として入力部分に昇圧トランスを入れて信号レベルを上げました。
そして入力端子の隣にHI/LOのスイッチを付け、スマホなどの小信号にはHIレンジ、CDプレーヤーなど通常信号はLOレンジとより多くの種類の入力に対応できるようにしました。

上記の回路が最終的な改造回路です。


電源回路の整流管80は使用しないで、ダイオードブリッジにしました。リップルを取るため平滑コンデンサーの容量を大きくしたかったのですが整流管を使用すると大容量コンデンサは使用できません。また、劣化が見られた80真空管でしたのでダイオード回路に変更しました。

上記写真の右下に見える白いACコンセントはBluetoothレシーバー用で本体電源スイッチと連動しています。

ラジオ受信は機能しないのでの文字盤は不要でしたが一応ツマミを回して文字盤が動くようにしました。照明も豆電球から電球色の発光ダイオードにして球切れをなくしました。綺麗にライトアップしてレトロ感満点になりました。

上記写真はスマホをケーブルで直接つないで音楽を聴くときの接続方法です。

上記写真はBluetoothレシーバーを接続したところです。
レシーバーの電源は本体からの白いコンセントにつながっています。本体の電源スイッチを入れるとBluetoothも一緒に使えるようになります。いちいちレシーバーの電源ON/OFFが必要なくなります。
スマホのBluetoothと一度ペアリングすればあとはワイヤレスでスマホの音楽をこのビンテージラジオで聴くことができます。
また音質の切り替えスイッチも付けてみました。前面に新たにスイッチを設けるスペースが無かったので電源スイッチ交換の時3切替のスイッチにして
電源OFF→クリア音質→ソフト音質
と切り替えられるようにしました。
ソフト音質も程よく高音がセーブされ夜聴くときなどいい感じです。

これで修復改造は完了です。
ちなみにCDやレコードも聴いてみました。なかなか趣があっていいものです。ラジオ型オーディオアンプの完成です。
ビンテージラジオの新たな使い方を見つけられたような気がします。
















































































