電子負荷装置の製作

電源回路の調整や試験に必要なのが負荷です。
簡単な負荷では抵抗を付けて負荷とします。しかし抵抗では固定負荷で簡単に負荷電流を変えることは出来ません。
そこで考えられるのがボリュームで自由に負荷電流を変化することができる電子負荷装置です。
今回はその電子負荷装置を自作してみました。

仕様は
印加可能電圧:0~50V
可変負荷電流:0~8A
最大負荷電力:100W

全体の回路図です。
負荷素子にMOSFETの2SK3711を使用しています。2SK3711の定格は(60V,70A,130W)です。放熱板にファンを付けて強制空冷しています。
回路図のPDFは→https://otonokobo.jp/images/Electronic Load.pdf
からもご覧いただけます。

<回路概略説明>
上の方にファンの回路があります。サーミスタ103JTでMOSFET付近の温度を計測し温度上昇に伴いファンの供給電圧を上げ回転数を上げています。
回路中央あたりがMOSFETを使った電子負荷回路です。単電源OPアンプを使った定電流回路です。OPアンプは今回手持ちのCA3140を使用しましたがLM358あたりでも可能です。
負荷の状態を表示するためデジタル電圧電流計を付けてみました。Amazonなどで販売している中華製の安いものを使用したためデジタルですが表示精度はあまり良くありません。それでも目安程度にはなりますので状態把握には十分かもしれません。

主な使用部品は以下のようなものです。

適当なケースが無かったので昔作った電源のケースを解体し再利用してみました。

フロントパネルは印刷した紙をラミネートフィルムで圧接し穴加工して製作。フロント面に両面テープで貼れば出来上がりです。

組み上げた状態です。
上カバー側にMOSFETや制御回路基板を付けたため配線が上下交差するようになってしましました。また、負荷端子からMOSFETへと大電流が流れるルートは太い線(2平方mm)を使用するので余計醜い配線になっています。
それでも上と下のケースを閉じれば小ぎれいにまとまったものになりました。

8×8cm角12Vの静音ファンを使用しました。サーミスタを使って温度による回転制御を行いましたが、使ってみてそこまで凝ることはなく温度制御なしで常にファンを12V定格回転でも十分かとも思いました。
小さなケースで内部配線に苦労しましたが出来上がってみればこれくらい小さな方が取り扱いやすく良かったと思っています。

「電子負荷装置」とやや仰々しいネーミングの小さな道具ですが、アンプ作りや試験実験には頼もしい相棒です。