ペア真空管(その2)

先の記事で「プッシュプル回路が正しい増幅ができない。」と書きましたが、正しい増幅とはどんなことなのでしょう。

音の信号は+側と-側の波形から成り立っています。
プッシュプルアンプはその信号を+側、-側に分けて別々に増幅します。
そのため2つの真空管が必要になるのです。
そこで、この2つの真空管の特性が違うと増幅された信号が+側と-側で違った大きさになり、違和感のある音になってしまいます。

そこで2本の真空管の特性が合っている『ペア真空管』を使うことになるわけです。そうすることで入力波形を原型通り増幅でき原音再生を行うことになります。

ちなみに2本の真空管+側-側別々に増幅した信号は出力トランスで結合され増幅された音の信号になりスピーカーを駆動します。